2011/06/07

「震災復興にむけての3原則」について

伊藤隆敏(東京大学)・伊藤元重(東京大学)の両氏および 経済学者有志の提言による
「震災復興にむけての3原則」を、われわれは全面的に支持いたします。
その理由は、上記提言において、3原則の第一として「復興コストのツケを将来世代に回すな」
をあげている点です。

【以下、転載】

15~20 兆円の追加的支出をすべて国債の追加発行で賄い、将来時間かけて返済していく
という選択は、人口が増加していて、経済成長率が高く、政府債務・GDP比率が低いと
いう経済では、正解だ。残念ながら、現在の日本経済は、この 3 条件をすべて満たしてい
ない。「復興国債」を追加発行して、10 年後に返済する、というのでは、退職、年金生活に
入る比較的高所得のベビー・ブーム世代の人は負担を逃れ、これから 10 年の間に労働市場
に参入する比較的低所得の若年層に負担をシフトする。労働年齢人口(20-64 歳)は、2011
年から 2021 年の 10 年間の間に、7500 万人から 6760 万人へと、約 10%、700 万人以上の
減少となる。10 年間で、一人当たりの償還コスト(増税)が人口要因だけで1 割増しになる。
これほど 10 年後に働いている将来世代にとって、不公平なことはないだろう。
「復興国債」のアイディアはツケの先送りで、著しく世代間の公平性を欠く。
こうしてみてくると、「増税か、国債か」、という選択肢の立て方が間違いだ。
正しい選択肢は、「今生きている世代が負担するのか、将来世代が負担するのか」
ということである。低成長、人口減少のなかで、次世代にツケを回すのは止めよう。

日本を代表する経済学者たちからの提言を、我々は真摯に受け止めるべきでしょう。
「世代間の公平」を求める者は、自らの身を持ってそれを示さねばなりません。
過去20年、将来にツケを回すことですべての課題を先送りし続けてきた愚を、今こそ絶つべき時です。

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