2009/09/06

2009年8月30日 東奥日報の社説で取り上げられました

http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2009/sha20090830.html

衆院選きょう投票/国の未来見据え判断を

前回衆院選から4年。国民が主体的に国の在り方を考え、その役割を果たす機会となる30日の投票日がようやく巡ってきた。

小選挙区比例代表並立制が導入されて5度目となる今回の選挙は、戦後政治の大きな節目になりそうだ。忘れてならないのは、日本の針路がかかるということだ。有権者の責任は重い。

内政、外交ともに大きな転換期にある中で、この国はどこに向かうのか。未来に希望をつなぐために持続可能な社会システムをどのように構築すべきなのか。

マニフェスト(政権公約)に並んだ目先の政策だけにとらわれず、もう一度、課題が山積みになった現状に目を配り、長期的な視点で国の未来を見据え、最終判断してほしい。

世界的不況で大打撃を受けた日本経済は、昨秋以降の4度にわたる経済危機対策の効果で最悪期を脱したとされる。しかし、生産水準の低さや失業率の悪化などを考えれば、とても回復と言える状況にはない。

経済危機対策として財政が出動した約15兆円の大半は国債で賄われる。経済の下支えはしたものの、借金は膨らむばかりだ。

国と地方合わせた借金(長期債務残高)は約800兆円、国民1人当たりの借金は約640万円と見込まれる。国内総生産に対する債務残高の比率は、主要先進国で最悪の水準だ。

財政赤字は、高齢化に伴う社会保障関係費の増加も要因。今は現役世代3人が65歳以上の高齢者1人を支える。少子高齢化がさらに進む2050年には現役世代1人で高齢者1人を支えなければならなくなる。

年金・医療制度を持続可能にするために早急に制度改革が必要だ。改革が遅れれば遅れるほど未来へのツケは重くなる。

政策課題は内政にとどまらない。世界的不況への対応や核問題、地球温暖化対策など国際協調を求められる課題は多い。政権交代の有無にかかわらず、新政権は外交・安全保障分野でも厳しい対応を迫られる。

新政権に真の実行力はあるか、信頼に足る政権であるか。国際社会で影響力を発揮できるのか。各国は新政権の力量を注視する。

国民の政治参加という観点からも節目の選挙になるだろう。未来に責任を負う若い世代の声を政治に反映させよう-と活動するグループや学生団体がある。

20~30代の政治家、研究者、NPO役員らが昨年結成したワカモノ・マニフェスト策定委員会は衆院選に合わせ政策を公表した。「財政・社会保障」の項目では、社会保障負担の増加と財政赤字先送りが、高齢者と若者との世代間格差をもたらすと主張し、社会保障の受益と負担を調整する仕組みづくりを提言する。

こうした政治参加は、国民本位の政治につながる。広がりに期待したい。

「政治が悪い」「国は何もしてくれない」と不満に思っても行動しなければ何も変わらない。いつの時代も、政治のツケを負わされるのは国民である。

よりよい政治へと変革するために民意の力を示す時だ。国民が主体的に「この国のために何ができるか」を考え、選挙後も発信していくために「未来選択」の1票を大事にしてほしい。


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