2009/09/06
2009年8月30日 愛媛新聞の社説で取り上げられました
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017200908302049.html
「09衆院選」審判の日 未来決める一票、その手中に
投票に行くと約束する人をホームページでつのり、登録者には選挙当日、メールで促す。与野党幹部らにインタビューし、その動画をインターネットで公開する。
今衆院選で、学生たちがこんな試みをしている。
政治を遠巻きに冷ややかな目でながめることなく、これから自分たちが生きる社会のありようを決め、あるいは変える現実的手段として積極的に参画し、発信していく。その行動力がたのもしい。
一方、若手の特定非営利活動法人(NPO法人)役員や地方議員らは「ワカモノ・マニフェスト」をまとめた。
たとえば、財政と社会保障の受益から負担を差し引いた「純受益額」は、若い世代ほど大きなマイナスで、高齢世代との格差は生涯で1億円に迫る。そうした試算を示しながらのわかりやすい問題提起は、政治を考える格好の足がかりだろう。
取り組みの背景には若者の低投票率がある。近年の衆院選で20代は突出して低く、最も高い60代のほぼ半分という傾向が続いている。
声の小さい層の要望が政策に反映されることは望みにくい。現に社会保障の公的給付は約7割が高齢者向けだ。一方、働く20代の約半数が非正規雇用ともいわれる。
政治家に目を向けさせるため、自ら声をあげる。冒頭に挙げたさまざまな取り組みはそうした自覚からだろう。意識は確実に変わっている。
若者にかぎらない。過去最高になった期日前投票も強い関心の反映で、心強い。
政権交代をかけた歴史的衆院選が投票日を迎えた。
国民は4年間待たされた。郵政民営化の一点で得た巨大議席を後継政権が使えるだけ使い、再可決を連発した手法も、相次ぐ政権放棄による首相交代も、歯がゆい思いでながめるしかなかった。
ようやく主権者として意思表示できる。そのことの尊さをかみしめたい。
報道各社の調査では、民主党が300議席を超す勢いという。完全に攻守逆転の様相で、わずかな振幅でオセロゲームのように白黒一変する小選挙区制のダイナミズムであり、こわさでもあろう。
ただ、県内四つの小選挙区がいずれも大激戦であるように、一つ一つの戦いは最後まで予断をゆるさない。
あの4年前でさえ、県内選挙区では有権者の1割前後が自民党から民主党へ流れていれば結果は変わった。手中の一票はそれほど重い。比例での復活当選も左右する。
小泉劇場の熱狂以降、国民は多くのことを学習させられた。冷静に公約を見比べ、吟味する時間はまだある。そうして国の進む先を決する投票権を行使したい。未来への責任を果たす気概ももって。
